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少子化問題 ~わすれた宝~

2023年1月19日13時04分

今年は約3年ぶりに行動制限のないお正月となり、久しぶりに実家に帰り、

ゆっくりとお過ごしになった方も多かったことでしょう。

今年は卯年(うさぎ)ですが、うさぎは繁殖力が強く、一度の出産で6~10羽の子供を産み、

妊娠期間もわずか一ヶ月あまりと短い上、妊娠中に次の子供を妊娠する重複妊娠が可能で、

天敵に狙われやすいうさぎは、こうした繁殖能を進化させたのかもしれません。

うさぎの話はこれにて。

さて、昨年2022年の出生数(現時点では集計されていない)は77万人辺りと推測されています。

2021年は811,604人だったため、約5%減となる見通しとなり最低記録を更新することとなります。

世界的にみても平均寿命が延び少子高齢化は進んでいますが、

各国の年齢別人口比を「0-14才を15%未満、65才以上20%以上」で検索しますと、

日本、ドイツ、イタリアがヒットします。

内日本が1位で世界の中で最も少子高齢化が進行しているということになります。

少子高齢化は国の存亡をも左右する、大きな問題だともいわれています。

原因のひとつが婚姻数の減少といわれ2021年は婚姻数が51万件と過去最低でした。

その要因にはコロナ禍による出会いの機会喪失や収入減少などあげられてはいますが、

ある調査によれば、女性では、「仕事、家事、育児、介護を背負うことになるから」

男性では、「結婚生活を送る経済力がない」「仕事が不安定」と将来への不安があるとしています。

今の時代「男は仕事、女は家事」という概念は改めるべきですが、

男女が協働しても非正規では経済的に不安定で教育費の負担も不安のはずです。

本年ついに「こども家庭庁」の発足の予定で子供の問題をきめ細やかに扱われることには歓迎しますが、

世の中の「公園での子供の声がうるさい」「ベビーカー嫌がらせ」など子供に優しくない、

子供を排他してしまう社会の風潮、また、せっかく子供をもったのに、

その我が子をも虐待してしまう親の資質には、どこまで食い込めるかは未知数です。

不安が依然残ります。

また子供を取り巻く環境も昔とは大きく変わり、事故や事件、塾や習い事、遊んでもゲームにと、

あまり外で見なくなり、子供の遊ぶ声を聞かなくなったのか、

世の中の子供への耐性が薄れてしまっているようです。

世知辛い世の中ですが、これは、社会全体の責任です。かつてはあったかもしれない、

「子供は国の宝」の意識、そういう意識を再度熟成しなおさなければいけないのでは、

とつくづく思います。

年頭にあたって、思わず吐露してしまいましたが、

子供たちの遊ぶ声、よろこぶ笑顔のあふれる世界が続くことを願ってやみません。

【冥利(みょうり)に尽きる:】

2022年11月19日09時41分

もともとは仏教用語で、「冥利」とは「知らず知らずのうちに神仏から受けているご利益」を

表す言葉だそうです。よって、慣用句の「冥利に尽きる」「○○冥利に尽きる」とは、

「知らないうちに受け取っているご利益がありがたいこと」

「○○の立場で(職業など)もって受け取ってご利益や恩恵がありがたいこと、喜ばしいこと」との

意味があります。

 

ひところのコロナの大流行も現在は下火で、落ち着いています。

当クリニックでも、立ち合い分娩が再開され分娩を待つご家族の姿を病棟でおみかけします。

ご出産直後でしょうか、ベビーベッドの上で白いタオルにくるまれた生まれたばかりの、

文字どおり赤ちゃんを目を細めて、スマホを向けていらっしゃます。

当クリニックでの最も幸せなシーンであり、わたくしたちにとっても最もうれしく、

ほっとするひと時でもあります。

「冥利に尽きる」とはこうしたときに使うものなんだと実感します。

 

ただ病棟の日常は大変忙しいです。

分娩は計画的にとしながらも、分娩の進行はひとそれぞれ、緊急に帝王切開になることもしばしば。

それで母子とも異常なければ結構ですが、何かあればその対処に、再びバタバタと。

それが夜間ですと、輪をかけて大変になります。

仕事ですから緊張感もちつつも淡々と対処していきますが、大変なときは、妊婦さんも同じです。

何のためにといえば、頑張って無事産んだお母さんに「おめでとうございます」を言うために、

元気に生まれた赤ちゃんの声を聞くために仕事しているようなものです。。

最近は、どの業界・業種も同じですが、人手不足です。殊に医療界は3Kと呼ばれ久しく敬遠されています。

多分に漏れず当クリニックも慢性的な人手不足状態です。

働く方の価値観や目的は異なって当然なことですが、喜びや感動は意欲を維持する、必要条件です。

給与や勤務条件に表せない、ちょっとの喜びや感動、発見や良い意味での期待外れ?が

モチベーションを上げることがあります。

実際に入職してみないとわからないことではありますが、ご興味を持っていらっしゃる方でしたら

お気軽にお問い合わせいただきたく思います。

有資格の医療者ばかりでなく、最近は多様なスキル(IT、コミュニケーション、企画など)をお持ちの方、

お世話好き、こども好きな方のご応募をお待ちしております。

 

誕生日に

2022年8月24日17時11分

先日は私の誕生日でした。

この年になると、自分も周囲も特別に感慨もなく、ここ数年間は普通の日として取り扱われています。

プレゼントに欲しい物も別にないですし、贈られてもお返しが面倒と、勝手に理由をつけてはいますが、

結局のところ家族ですら、無関心というのが現実です、寂しいかぎりですが。

 

ならば、というわけではありませんが、自分から一念発起。

今年から誕生日は、次の誕生日までの目標をたてる日とすることにしました。

目標といっても、なにか向上心をもって、始める、挑戦する、というアクティブなことではなく、

身辺整理です。今年立てた目標は、自分の預貯金など財についての整理です。

気がつけば、これまであまり考えもしないで、口座を開いたり、

クレジットカードやポイントカードを作っていたり、スマホにはたくさんの決済アプリをいれていたり、

もはや自己管理が大変になっています。

どこに、どんな契約があって、暗証番号は?パスワードは?いわゆるデジタル遺産問題ですね。

 

まずはこれを手始めに「終活」。

いえ、まだ実感がありませんので、ここは「断捨離」のつもりで取り組むことにしました。

「断捨離」のほうが余裕のある響きに聞こえ、楽しくできそうだからです。

他にも、自分の親戚や古い友人らとの関係整理、お世話になった人にはちゃんと感謝の気持ちを

お互い元気なうちに伝えておくことも、しなければいけないと思っています。

 

ちょうどお盆でお墓参りをしたためか、ご先祖様の人生はどうだったのだろうか?

悔いは無かったかな?と思い巡らせたのも衝動を駆り立てた一因です。

 

人はいつ死ぬか分かりませんし、残される家族には面倒な事で迷惑をかけたくはありませんし、

何より自分自身が余生を、充実したものにしたいものだ、と思ったからです。

 

命日には、ちゃんとお菓子など供えてもらえれば、それで満足です。

Wi-fi、始めました

2022年5月31日10時17分

院内にてフリーWi-fiがご利用可能となりました。

外来の待ち時間の間、SNS、WEBの閲覧、動画の視聴などを、

また入院中の方におかれては面会いただけない、ご家族やご友人らとの通話や動画の配信など

オンラインでの交流を気兼ねなくしていただけるかと思います。

一方、どなたでもアクセスできますので、ネットバンキングなどパスワードなど

侵害される恐れのある通信にはご利用しないでください。

 

それにしても今はファストフード店やカフェだけでなく駅や公共の施設、

先日利用したタクシーでは車内にWi-fiが整備されていました。

以前ですと、観光で訪れた土地で運転手さんに、「この辺でおすすめの店は?」と尋ねて、

束の間の会話も楽しんだものでしたが、スマホで自分で調べられるとなると、

やや風流も味もない(?)なんて・・・

いろいろ考えめぐらすうちに時代が変わったなと感慨にふけってしまいました。

一方、家庭での活用も広がっているようです。

パソコンやスマホにプリンターを無線で接続するだけでなく、エアコンや照明などを制御したり、

電子レンジではレシピを取ったり、冷蔵庫では庫内の中身を離れたところから見れたり、

またカメラを設置すればペットの見守り、インターホンとの連携では、訪問者の確認だけでなく、

ドアの開錠がマンションのオートロックさながらに。

これから先、家電はすべてWi-fi対応になるかもしれません。

加えて、Wi-fiではありませんが、広域通信規格の5Gが普及すれば、

大容量かつ高速にシームレスな通信が可能となり、リアルタイムなニュースなど情報分野、

信号機との連動や刻々変わる道路事情に応じた自動運転、

4K・8Kの高精度動画のスポーツ・音楽などエンターテインメント分野、

ロボットを駆使した遠隔手術や診療の医療分野等々、

今よりもっと便利で楽しく、夢のような未来が近い将来訪れるかもしれません。

損ねた風流も、自動運転になれば、タクシーの運転手さんも身振り手振りでガイドをしてくれ、

一転、観光が楽しくなりそうですね。

※Wi-fi、5Gともそれぞれメリット・デメリットがあります、特性に応じた活用法が模索されています。

第6波をふりかえり

2022年3月11日15時20分

今年の冬は幾度となく寒波が訪れ、とても寒い冬でした。

ようやく日も長くなり、日差しに温もりと和みを感じることができるようになってきました。

そして今年の冬はその寒さにも関わらず、季節性インフルエンザもウイルス性胃腸炎も

流行することはありませんでした。

代わって対応に追われたのはコロナウイルスオミクロン株でした。

どの隙を縫ってか、あちこちに出現しかつてのデルタ株を凌駕する驚異的な感染力をもってして

瞬く間に県内感染者数が最大6661人(デルタ株最大2339人)になりました。

おそらくみなさまの周りにも、かかられた方々がいらしたことでしょう。

当院においても職員の子供など家族に、陽性者の報告が連日のように寄せられ、

わたくしもまた、子供のクラスに陽性の児童が出たとして、学級閉鎖の措置となり、

勤務シフトや業務内容の調整を余儀なくされるなど受難続きでした。

依然立会分娩など、病棟へのご家族の立ち入りが制限されており、お産に臨む妊婦さんの

心細く不安な気持ちは察するに余りあります。

ご本人の不安だけでなく、家にいるご主人や子供たちのこと心配など募り、

なかなか気持ちも休まらないことでしょう。

 

「会いたいのに会えない」「伝えたいのに伝わらない」

人としての素朴な望みがかなわない事は、コロナがもたらした苦痛のうち、

もっともむごい点かもしれません。

今回は子供の感染が多く発現し家庭内感染が問題になりました。とはいえ、

世話の必要な幼い子供の隔離は難しく、第一かわいそうなことです。

そんな中、いよいよ、子供(5歳から11歳)へのワクチンの接種が始まります。

これで発症の予防ができれば、そうした悲劇もなくなりそうです。

当院小児科でも受け付けしておりますが、接種にあたっては、よくお子様とも話し合い、

納得した上で受けるようにしてください。

 

未曾有の感染症に大人から子供まで、不自由な日常を強いられましたが、

他方家族の時間や絆といったより身近な人とのかかわりの尊さも思い知ることになった気がします。

こういう時世だからこそ、連絡したり、気遣い見舞うことがとても大切かなと思います。

一層コロナが明けるのを願うばかりです。

大谷翔平

2021年11月22日11時39分

締め切りは無いのですが、次の原稿のために話題を探しながら構想を練っていても、

やはり締まらないな、つまらないなと、“ボツ”にする案がいっぱいです。

結果、当コラムも更新できておらず、待ち望んでいらした読者の方々には大変に恐縮しきりです。

さて、もう書かないと、と仮案で書き始めたところに、強烈なインパクトのある話題が飛んできました。

そう、LAエンゼルスの大谷翔平選手のMVPのニュースです。

今年何度か、書きたいなと思っていたのですが、スポーツライター気取りに終始するだけと自覚し封印していました。

受賞前より確実と黙されてはいましたが、一夜明けると日本中に感動の衝撃が走り、

野球選手としての実績や評価はさることながら、人物像も“凄い”と、もう皆さまもよく知るところに。

そこを、また気取って書くつもりは、もうありませんが、ただひとつ私が彼から教わること、

見習うことがあるので、それを書きます。

大谷翔平選手が高校1年生の時に作成したという、目標達成シートのことです。

図表は紙面の都合上載せられないので、読者の方にはネット等で検索していただきたいのですが、

彼は名門の花巻東高校野球部に属していましたが、目標を「8球団からのドラフト1位指名」とすでにしていました。

目標達成シートは、その最終目標を中心に置き、周囲9×9、81マスにさらに細分化した目標を書き込んだものです。

シートには最終目標を囲む形で、8項目に体つくり、コントロール、キレ、スピード160km、

変化球、運、人間性、メンタルと。

野球のスキルだけでなく、精神面や協調性の向上、「運」という一見不確実にも思えることも信念として貫いてきました。

その「運」に対し大谷翔平選手は、さらに細かく8項目に挨拶、ゴミ拾い、部屋そうじ、審判さんへの態度、

本を読む、応援される人間になる、プラス思考、道具を大切に使う、を書き込みそれを実践していたのでした。

強くなる背景にこうした努力、どうでしょうか。もう脱帽しきりです。

運も味方に、言い換えれば運も応援せざるを得ないほどの人間性を備えたのでしょう。

どの分野にいても、またどんな環境にいても、明確な目標、そして方法を考案、実行、継続するということ、

新ためて気づかされます。

2021MVP、それも満票で。ドラフト1位も当時は大変おおきな目標だったに違いないのに、

それをも大きく超えた大谷翔平という人間。謙虚でいて、全く苦労をにじませない、

屈託のないその笑顔に「神々しい」は、決して言い過ぎではないことでしょう。

みどりさん

2021年9月13日09時00分

テレビでパラリンピックを見ていて、ふと思い出したことがありました。

 

私が中学1年生のころの話。

クラスにある一人の女子がいました。

彼女の名前は「みどり」さんと言います。

私の中学校の生徒は近隣の三小学校区より集まってきますが、彼女は違う小学校の卒業でしたので

それまで面識もありませんでした。

2年生以降も違うクラスとなり、1年だけの付き合いでしたので、実はあまり話したこともありませんでした。

彼女はどちらかというと、クラスの中では決して目立つ方でなく控えめな、おとなしい色白の子でした。

休み時間は、窓辺の自分の席で、一人読書をしている、そんな印象の子でした。

 

その彼女、足には金属の装具をはめていました。

スカートのすそから、ちらりと見える位だったかと思いますが、障害の状態は詳しくは知りません。

普通に歩いたりもしていたようですが、体育はずっと休んでいました。

部活動も家庭科部に所属していて、長いプリーツのスカートの制服姿しか見たことがありません。

体調が悪いこともあったんでしょうか、よく席が空いていることもありました。

たぶん友達は少なかったかと思うのですが、本人の表情に寂しそうに見えたことはありませんでした。

話しかければ、ニコッとするかわいらしい子でした。

クラスの雰囲気も良く彼女のことを、悪く言うこともなければ、特別扱いするようなこともなく、

極めて自然に付き合っていた気がします。

 

ある日、何かの授業で、「自分の名前の由来」をみんなが発表する機会がありました。

みどりさんの順番になり、彼女は「“雑草のように育ってほしい”という親の願いからです」とはっきりと答えていました。

自分のことも忘れ、他の子のも全く覚えていないのに、彼女のはしっかりと脳裏に覚えています。

あの時、彼女はしっかりと自分の意思を伝えたのだと思います。

クラスは彼女から大変多くのことを学んでいたのだと思います。

団子より花!

2021年3月24日08時47分

まだ、時折そよぐ風は冷たいけれど、陽の当たる日向のテラスは暖かくなりました。

カラッ風だったのが、今は南からの湿った空気も入り、時に温かい雨が降るようになりました。

その陽気に誘われるように、あちこちに春の訪れを感じられるようになり、

ふと顔を見上げると、桜の木の枝には膨らんだつぼみが見えます。

よく見渡せば、ちらほらですが白く咲かせた花が見受けられます。

「あっ、咲いてる!」見つけた時は誰もが心躍されます。

どうしてでしょうか、桜は私たち日本人にとって本当に特別な存在だなとつくづく思います。

 

コロナ禍では2度目の春を迎えたことになりました。

去年の春は、その得体の知れないウイルスにただ、恐れおののくばかりで、外出することも

怖いと感じるほどでした。

お花見も我慢し、私自身も桜を愛でることなく、いつのまにか、舞い散っていくのを

車の窓越しに、口惜しく見るだけでした。

区切りの年度の始めを、寂しさというか、空虚感で出発した去年は、

最後まで調子が上がらず過ぎてしまいました。

それだけに今年の春の桜は、しかと見たいと思うのですが、どうやら今回もお預けになりそうです。

桜が悪いわけでないので、名所に見に行けばいいのでしょうが、やはり避けなければいけないのは

人の密と食を通じた感染。

 

コロナ対策などで擦れてしまった心を、間近で桜を見て癒したいのですが、感染対策厳重にでは、

肩がこってしまいます。

桜はどこで咲いていても美しいもの、近くの公園、用水路の端なら独占して眺められそうです。

名所に出かけるのであれば、早朝や平日に家族だけとなら安心でしょうか。

桜の木の元でシートを広げてのお花見会、これまでなら季節の風物詩ではあり、飲んで、食べて、騒いでと、

それはそれで楽しく、ストレス発散でき、癒しといえば癒しのひとつでしたが、

このご時世においては罰せられてしまいそうです。

今年は是非、桜の花を眺め愛でることで、癒されてください。

桜並木道ようなところなら、せいぜいマスクをして静かに会話も楽しみながら散策されることを

おすすめします。

希望

2021年1月26日09時10分

新年が明け年初にあたり、今また新しい気持ちで入る方も多いのではないでしょうか。

昨年からの、コロナ禍の辛い記憶から切り替えて、けれども学んだ教訓はしっかりと心に留めて、

引き続き感染対策を怠らず、本年も臨みたいものです。

当愛知県においても緊急事態宣言が発令され、全国的にも感染は拡大しつづけ、留まることを知らない状態になっています。

思い起こせば第1波の時、人々はその得体の知れない、見えない敵に恐れおののき、薬もない、ワクチンもない、

有名人も次々と感染し半ばパニック様になり、徹底して予防にマスク、手洗いを励行、人との接触をひかえていました。

「3密回避」「外出8割減」など特効でなくとも、人々は一丸となっていました。

ところが、いつしかコロナ疲れか、慣れなのか、以前のような回避行動をとらなくなったようです。

街で聞く若者の声には、「政治家らが会食をしている」「店も開いてるし、鉄道も普通に動いている」など

「普段と何も変わらない」と言い、リーダーの叫ぶ「ステイホーム」だけが空しく響いているかのようです。

若者たちの将来に対する不安や政治への不信などこれまでの鬱積(うっせき)もあるのかとも思いますが、

今は目下、この感染症を封じ込めない限り、先には進めません。

あの時の緊張感・危機感を再度思い起こし、若者だけでなく、全ての人が挑まなければ、この事態は乗り切れそうには見えません。

コロナの状況は日ごとに厳しさが増し、ワイドショーにおいてはコロナの惨状と批判の繰り返され、

悲壮感や無力感が募るばかりです。

薬もない、ワクチンもまだ、万策尽いたこの折、今必要なものは魂がゆさぶられる「言霊」じゃないでしょうか?

少々粗くても、目の覚めるリーダーシップあふれるメッセージが欲しいところです。

そして、人々の気持ちが前を向き、自粛生活の中ならば、SNSで発信し高まる連帯感から何か気高い事が生まれること期待します。

この極みの時にこそ、心の良心に従い、正しい選択、正しい行動をしたいものです。

オリンピックは延期されてしまい、最近は聞かなくなった「クールJAPAN」という言葉。

世界中の人たちが私たち日本人を「礼儀正しい」「おもてなし・おもいやり」があると評価していました。

歴史は詳しくはありませんが、様々な国難をも乗り越えた私たちは、「できるはず」と信じてやみません。

いちょう並木

2020年12月1日09時38分

このあいだの休日に、ひさしぶりに両親に会った。

この日は澄み切った快晴だったが風が吹くとやや寒い位だった。

実家はあの銀杏の里にほど近い近郊だが、両親はその家の近くの畑に、いた。

コロナ禍もあり、感染者が再び激増、とりわけ高齢者が増えていると聞いていたため、躊躇もあったが、

この分だと来年の正月も会えないとしたら、1年以上開くことになりかねず、孫の顔だけでも見せるだけのつもりで行った。

都合良く、というか、昼下がりはたいてい畑で作業でもしているだろうと見当をつけていたので、勘どころが良かった。

実家の中に上がることもなく、上がれば茶菓子ふるまわれ、話も無駄に長くなったりと、およそ感染のリスクが増すからだ。

丁度いいシチエーションで、お互いが顔を見ることができ、畑の脇の小屋の前で話した。

マスクをつけていなかった父親に対して、すかさず孫の息子が「おじいちゃん、マスクをつけてください」と言うと、

苦笑しながら「わしは、畑では、しんのや」と返してきた。

ご無沙汰している上、突然立ち寄ったとする負い目もあって、私たちはそこを責めることは出来なかったが、

孫は遠慮がなかった。

今日まで、なかなか来れなかった理由を、私たちがうつされることよりも、うつすかもしれないリスクがあることの意味を、

孫の忠告から察してくれたならいいが、ただ、うるさい子と捉えられたなら不本意だが、あれこれ理屈いう暇はなかった。

母親に至っては「ちょっと、待ちーや」と言い、畑の端の方に向かった。早々に、おいとまするつもりだったので、

やきもきしていると、わらのひもで結わえた大きな白菜を曲がった腰をさらに曲げて抱えて来た。

おもむろに外の葉をはがしながら、野菜嫌いな孫息子に「食べるやろ?」と気を遣った口調で聞くと、

「白菜は食べれるよ」と返されて、うれしそうな顔をすると、どこから出てきたのか、レジ袋に入れ、渡された。

さっと引き上げたら、すぐに袋が裂けてしまったが、土だけ落ちないように抱えてすぐさま車のトランクに積んだ。

風もやや強くなり寒く感じた私は、「じゃあ」と短く挨拶すると、

引き留めることもなく、「気をつけてな、正月は来るやろ?」と。対し「わからん」と答えた。

車の窓からは「また、来るね~」と息子は大きな声で手を振っていたが、

なんだか虚しさや不安感がかえって募ってしまった。

私たちも長らく会えておらず、両親が変わらず元気であること確認できたのはよかったが、

明らかに以前とは違う接し方を余儀なくされ、変わってしまった現実がやっぱり受け止めきれない。

遠くに黄金色のいちょう並木を望むこの景色は今年も変わらないというのに。

ママさん同士

2020年9月19日11時44分

今年もあれやこれや言う間に、あと3カ月ちょっとに。今年はコロナで家族や友人らとのレジャーや飲食も制限され、

この頃は涼しさのせいか、なんだか人恋しさすら感じます。

 

当院も現状では、立ち合い分娩やお見舞いの方の面会は依然お断りしているところですが※

入院されている患者さんはLINEでのやりとりやビデオ通話など工夫してお過ごしのようです。

※今後の状況次第では徐々に緩和していく予定あり

 

そんな中、新生児室の大きなガラスの前で、数人の入院患者さまが集まってる光景を見ました。

それぞれのお子様の顔をのぞきながら、ママさん方がにこやかに談笑されているようでした。

どんなお話しをしていらしたかは、割り入ったわけではないのでわかりませんが、今回のお産のこと、

これからの育児のこと?ママさんにとって貴重な情報の交換の場でしょうか?

その空間だけはのどかで、どのママさんも穏やかな表情を浮かべ、とても幸せそうに見えました。

 

このような光景はこれまではあまり見ませんでした。家族単位で集まってご覧になることはあっても、

ママさんだけ、それも4人、5人と多くの方が一同にご覧になっているのは珍しいことでした。

その様子もまるで付き合いの長い、気の置けない友達のような雰囲気で。

 

コロナは確かに、ご家族や見舞いの友達の面会の機会をなくしてしまいましたが、

一方患者さん、ママさん方同士の横のつながりを強くした感があります。

ママさん方、これからそれぞれのご家庭へと帰れば、さまざまな育児のお悩みなども、

ここで出会ったママさん方とLINEのグループで再びおしゃべりだなんて、なんと素敵なことでしょう!

みんなの日

2020年6月29日18時41分

父の日の前日のこと。 6歳になる息子とお風呂に入っていましたら、

『明日は“みんなの日”だから、パパはビールをのんでいいよ!ママはお菓子をいっぱいたべていいよ!』

 と言いました。

恥ずかしながら、普段の抑圧的な日常の一面をお見せしてしまっておりますが、息子はどうやら、

父の日を言うならば、「家族の日」とでも解釈しているみたいなのです。

 

思えば今年は、コロナの影響で5月の「こどもの日」「母の日」とも外出自粛で

プレゼントの買い物も外食もなく、ひっそりと過ごしておりました。

息子は登園制限の中、少ない園児らと、こいのぼりの工作をしたり、

母の日の似顔絵を描くなどをしてイベントの意味はよく理解していました。

 

それでも子供なりにどこか寂しさを感じていたのでしょう。

コロナの事で、やたらと手洗いや消毒をさせられ、外で遊べない、物に触っちゃいけない、

マスクもして!となれば、本人も塞ぎがちになり、両親がコロナのニュースを真剣に見ているのを見れば、

世間がなんだか暗く混沌としてる様子を感じ取っていたのかもしれません。

 

外出自粛の中、なるべく飽きないようにと通販で買った新種のブロック遊びやDVD鑑賞や

この機に幸いと人のいない公園で自転車に乗る練習をしました。

本当は遊園地や水族館に行きたいと言っていましたが、そのあたり忍んでいたようです。

今月になってから保育園も通常となり本来のにぎやかさが戻った雰囲気に嬉しさを感じてか、

友達の話もたくさん話してくれるようになりました。

ちょうど6月の初めの彼の誕生日にお祝いしたこともあってかテンションも上がっていたのでしょう。

お風呂での何気ない会話にずっと我慢していた子供心が透けるだけでなく、

親の気持ちまでも察してくれてるようで、なんだかほっこりとしました。

変わるマスク

2020年5月25日09時10分

突如にして急速に世界を席巻してしまったコロナウイルス、ようやく日本においては収束の兆しが見えてきました。

併せて世の中の情勢、身近な生活様式も大きく変容し、これからはこの新しい感染症と

うまく付き合っていかなくていけないこととなってしまいました。

さて、これまでこのコロナに関わる様々な話題の内、とりわけマスクの問題は異常かつ異様ともいえました。

薬局の店頭に普通にあったのが、瞬く間になくなり、早朝には行列ができ、

ネット上では信じられない高額で転売されていました。

業を煮やした国は布マスクを全世帯に配布すると決めましたが、それもすったもんだあり、

いまだにすべては届いていない状況です。

マスクの意義も当初は“健康な人はつけないで”と謳われていましたが、無症状で誰が感染しているかわからない

状況に“うつされないように”と変わっていきました。

私たち、マスクを日常的に使用する者にとりましては、こうした混乱は既に「緊急非常事態」でした。

多くの妊婦さんや新生児を診ることから、職員の側から風邪などをうつさないようにと常時着用していました。

ですが、今は職員が感染すると多くの職場スタッフが休む、いわゆる「医療崩壊」にとなりかねないと考えます。

引き続き、来院時の検温、手指消毒、そしてマスク着用のご協力をお願い致します。

 

プライベートでももはや当たり前となったマスク着用ですが最近は手作りも増え、

おしゃれな要素も加わり気分も上がっています。小池都知事も毎度ステキなマスクをつけて会見されていますし、

この頃は街に出ても他人のマスクを見る楽しみもあります。そのため業務以外で白い不織布の従来品を

つけていると、なんだか下着姿で出歩いているような気恥しさすらあります。(私だけかも?)

というように、私のマスク観はこの数カ月で激変しました。ニュースではマスク不足ばかりだったのが

新素材マスク開発とか、さまざまな業種の参入とか明るい話題が出てくるようになりました。

緊急事態宣言は解除されそうですが、引き続きマスクをみなさま方、着用を続けていただき、

ファッションとは飛躍しすぎかもしれませんが、感染予防を少しでも楽しいものと思えたら、いいですよね。

近未来型働き方改革

2020年1月28日09時06分

先日、小泉環境大臣に第一子となる男の子が産まれ、さっそく「育休」宣言をしました。

いろいろ賛否はあるようですが、どちらも期待の表れ。大臣自らが育休取得の後押しとなれば、

女性も安心して結婚、出産を望むこともできるようになると思います。

テレビコマーシャルの話になりますが、洗濯柔軟剤のCMでマツコデラックスさんがメーカーの営業部長の

山田さんから新商品の説明を受けるシーンがあります。

営業の山田さんは新商品の特徴「速乾で時短」とうたい、主婦の「働きかた改革」に

さも“貢献”するが如く強調しますが、マツコデラックスさんは「男がやってこそ、働きかた改革でしょ!」

とたしなめます。

まるで、洗剤メーカーのCMというよりACジャパンのCMのような演出ですが、「なるほど!」刺さります。

ともに今どきの働き方改革に一石を投じているのではないでしょうか。

 

昨年末の厚生労働省の発表によると2019年の国内出生数は86万4千人でした。前年比で5.92%減で、

当初86万人になると予想されていた2021年より減少ペースが2年早まりました。また5%を超える減少率は

1989年以来30年ぶりのことでした。

もはや少子化は社会保障制度の破たんや経済規模の縮小などリスク抱え、待ったなしの課題です。

 

これからの時代、女性の就労推進とともに男性の家事参加と家庭内の役割も大きく変貌することでしょう。

IOTや5Gといった新しい通信技術やリニア新幹線の開業もありビジネスの形態も変わって、

かつての単身赴任や出張というものは往年のサラリーマンのノスタジアとなるかもしれません。

 

世のお父さんたちが家庭回帰して家族そろっての団らん、円満な家庭が増えればおのずと

子供も増えるようのではないでしょうか。少子化の対策が「働きかた改革」だけではないにしても、

働きやすさが、精神の安定、生計の安定、へとつながれば、何か違ってくることでしょう。

 

世のおとうさま方!時代も風潮は間違いなく、家庭回帰にと向かっています!

残業はAIに任せて、今日も定時で帰りましょう!

「ONE TEAM(ワンチーム)」

2019年12月20日10時57分

恒例となった今年の『2019ユーキャン新語・流行語大賞』は「ONE TEAM (ワンチーム)」でした。

ご承知のとおり、ラグビーW杯の日本大会のチームスローガン。

大会ベスト8と惜しい結果でしたが、競合相手にあらゆる面で引けを取らない戦いぶりは、

およそラグビーを知らない、日本のにわかファンは魅了され、

また世界のラグビー伝統国の人々までもが日本代表チームの健闘を称えました。

熱狂的に盛り上がった今大会を主催者は「最高の大会」と絶賛し歓喜の余韻を残し閉幕しました。

どうしてここまで盛り上がったのか、何が観衆を引き込んだのか

大会が終了してからも様々、雑誌やメディアでも紹介されるようになり、

代表選手らの一朝一夕にはいかない苦節の日々があったとのことでした。

先日の凱旋パレードの際、平日にもかかわらず大変な数の市民が訪れたのでしたが、

訪れた市民の中は、「ありがとう」と声援を送り、中には手作りのパネルを掲げる人もいました。

老若男女が沿道を埋め尽くし、感激のあまりか日本代表の田中選手は始終泣いていたそうです。

間違いなく、このラグビーW杯日本大会は、人々に「感動」を与え、勇気や希望といったものを見せてくれました。

いつしか、この言葉「ONE TEAM」は広く、力を合わせること、一丸となること、固い絆のことなどと訳され、

いろんな場面で用語として使われるようになりました。

 

「個」の尊重と叫ばれ久しいですが、少子化や核家族化の家族のありようやSNSの急激な広まりは

人間関係の希薄化を生み、社会には閉塞感、無味感が思いがけず蔓延してしまっているようです。

乾ききった風潮に人を信じることや希望を失いかけていたのでしょうか?

ラグビーを見て、選手が一丸となり戦う姿に自分も「ONE TEAM」になりたい、

加わりたい願望や羨望が心の内より湧いてきたのではないでしょうか。

「ONE TEAM」とは何も特別なことでなく、日本代表メンバーがそうであったように、

チームが目標や信念を共有して、よくミーティングをし問題や課題を根気よく繰り返し

練習により解決していくことで、また体格や性格の違いも適材適所で自分の役割をきっちり果たすとき、

そこにあるものだと思います。

人は必ず、社会と関わり、何かしら組織に属しています。家族、町内、学校、職場等々・・

目標は異なっても手法は変わらないでは。

みなさまも、身近に素敵な「ONE TEAM」を作ってみてはいかがでしょうか。

令和元年 ~激動の一年~

2019年11月22日12時08分

木枯らしも吹く季節となり年の瀬も意識しだす、もう11月です。

今日は1にかけて今年を振り返ります。

【一新紀元】(いっしんきげん) 今年、新しい時代「令和」が始まり

【一億一心】(いちおくいっしん) 日本中が心をひとつにしお祝いしました

10月消費税が10%になりました

【一文半銭】(いちもんはんせん) 食料品は除外したわずか2%の増税に

【一知半解】(いっちはんかい) キャッシュレスとで実感がわかぬまま過ぎ

【一長一短】(いっちょういったん) 果たして得をしているのだろうか

おおきな災害もありました、立て続けに襲来した台風と大雨は

【一木難支】(いちぼくなんし) 各地で堤防を壊し大規模な水害をもたらしました

【一心不乱】(いっしんふらん)【一生懸命】(いっしょうけんめい)な住民の姿

今日も尚、復旧作業にあたる方々のご苦労に胸が痛みます

【一陽来復】(いちようらいふく) 来年は災害のない年でありますように

ラグビー・ワールドカップ(サモア戦)

2019年10月8日12時58分

5日土曜の夜、日本中が歓喜に沸きました。ラグビーW杯日本VSサモア戦のことですが、日本は38-19でサモアを下し、

さらに試合終了間際で魅せた俊足松島幸太朗選手の意地の4度目のトライには鳥肌がたちました。

結果ボーナスポイントを獲得し決勝トーナメントへの期待が大きく高まることとなりました。

 

先回のアイルランド戦に続き3連勝、アイルランドに劇的に勝利し、勢い迎えたサモア戦。

パワーで勝る相手でも臆せずタックルで倒し、スクラムは重戦車のごとくゴールラインへ向け押し、

かと思えば、こぼれた球は軽快にパス回され、小柄な選手が独走、相手DFの脇をすり抜けトライする。

重と軽、また複と単の妙が面白い。

サッカーのように点でつないでボール運ぶのと異なり、チームが一丸まさに塊となって挑んでいくプレイを見ていると、

団結力とか連帯感のようなものが共鳴して、スタジアムに居るわけでもないのに手や足が力んでくる。

鮮やかなシュートを放つ芸術的で華やかでカッコいい選手がいるスポーツではなく、

ラグビーはどちらかといえば強面で無骨で胸が厚く、さらには足の短い選手の多いスポーツで

およそイケメンなど存在せず(?)またルールも難しく、お正月に学生の大会を見るくらいで、

よほどひいきのチームがないと熱も上がらず、地味な印象でした、これまでは。

しかし、今年は日本開催のW杯、来年には東京五輪、気運にも乗せられていますが、

私のようなにわかファンも楽しませていただいております。

ラグビーの試合はその戦いの様は見る者を熱狂させるほどの激しい、体当たり、集団でのもみ合い、

常にケガの絶えないスポーツだと思います。

試合が終わるとラグビーでは「ノーサイド」。

試合が終わると敵も味方もなくお互いをたたえあうという精神があるそうです。

サモア戦でもお互いの選手が一列にならび相手選手全員と笑顔で握手したり、ハグしたり・・

試合中激しく当たった相手に対しても肩を抱くなど、見ていて清々しい気分になり、

勝者敗者なく、どちらの選手もカッコいいと思いました。とても感動しました。

紳士のスポーツといわれる所以ですね。ますます応援したくなってきました。

東京五輪までの1年

2019年8月21日10時44分

来年の東京オリンピック・パラリンピック開催まで1年を切って、いよいよ期待に胸躍る気分になってきました。

私は、選手を応援し試合や競技の行方にハラハラドキドキと盛り上がる、単純にわかファンですが楽しみにしています。

そんな気分のさなか、女子ゴルフ界に明るいニュースが飛び込んできました。

渋野日向子選手が全英オープンで日本人女子として42年ぶりメジャー勝利を果たしました。

突如現れたヒロインに、連日メディアが取り上げない日がないフィーバーぶりです。

功績もさることながら、二十歳らしい愛くるしい「日向子スマイル」に日本中が釘付けになってます。

渋野選手のインタビュアーの質問に答える形では、オリンピック入賞を見据えており、一層の期待がもてます。

 

このところ、若い日本人選手の世界での大舞台での活躍目覚ましいものがあります。

7月に開催されたウィンブルドン選手権では望月慎太郎選手(16)が日本人男子選手として

初めてジュニア部門で優勝を果たしました。サッカー界では久保建英選手(18)が名門レアルマドリードに移籍、

これまでの日本人選手にない天才的才能が評価され、世界の久保としての重用に期待がかかります。

バスケットボール界では背番号“8”の八村 累選手(21)。ハーフらしい恵まれた身体で、2019年NBAドラフトでは

ワシントンウィザーズから一巡目9位指名を日本人史上初めてうけ、NBAデビューを果たしました。

謙虚さの中に自信の満ちたコメントを独特の低く落ち着いた声で聴くと、大変頼もしく感じます。

さらに陸上に目を向ければ、サニブラウン・アブデルハキーム(20)選手、100m走日本男子新記録を更新し、

桐生祥秀選手(23)に続く9秒台スプリンターの登場です。

御存じ大坂なおみ選手(21)は女子シングル世界ランキング1位。かつては精神的に幼いと揶揄されてましたが、

コーチと二人三脚で精神的に克服していくさまは多くの人の共感と応援を呼び込みサクセスストーリーの王道を行きました。

有名無名問わずチャレンジするどの選手も、記録だけでなく自身の壁や課題に果敢に戦っている姿は、

平凡な毎日を送るだけの身にも多くの刺激と勇気、元気を与えてくれます。

大会を控えたこれからの彼らの姿こそ結果以上に尊いものかもしれません。

梅雨空

2019年6月15日08時39分

梅雨入りした先日、従弟のY君が亡くなりました。

40歳になるY君は、いとこの中でも最年少で親類中からとても可愛がられていました。

Y君、生まれつきの重度の知的障害で知能は3歳位と言われていました。

私はお通夜でひさしぶりに会いましたが、きもち良さそうに眠っているだけのようでした。

Y君は、言葉がわかりませんし、話すのは「あ~」「う~」とかの感嘆詞だけ。

音楽が大好きでノリがいいと大きな声で「ア~ウ~♪、アウ♪」みたいによく歌っていました。

我流の振付もあって本当に楽しそうでした。『釋奏歌』(法名)はぴったりだなと思いました。

Y君の家族は、私の母方の叔母一家で叔父は豪快で楽天的、叔母も明るく楽しいことが大好き、

最近まで「どまつり」で踊っていました。Y君の姉の従妹もまた、飛んでる天然キャラ。

Y君のことで悩んでいるなどと一度も聞いたことがありませんでした。

親類ですから、一家とも会うことがたびたびあるわけですが、家族はいつもニコニコしていていました。

私などはY君の状態や素行を見るにつれ大変そうだなと常々思っていました。

 

お通夜の式次第も終わり、身内だけが残り、なんとなくテーブルを囲みお茶をし始めました。

Y君のことを回想するように思い出話をしていましたが、初めて聞く、エピソードがいっぱいありました。

車を燃やしちゃった事件では車内で発煙灯をつけ、ダッシュボードやシートを焦がし、

また別の車では目を離したわずかな隙にシフトレバ―を壊し、Nになったシフトで車が坂を転げだし、廃車にした話。

いずれも本人は本能的に逃げて難を逃れたのですが、叔父は「何台変えたかなー?ほんと参ったよ!」と。

自転車も好きだったらしく、特にMTBタイプのものが好きで、近所のMTBを盗み逃避行。

乗ることはできないので押しての、本人は無事保護されましたが、MTBは不明になり「そりゃ、弁償したさ~」

また、あるときは捜索願を出すほどの徘徊行方不明事件。一日中探し回り、家から遠い国道向こうで発見されましたが、

「あの国道(片側4車線)どうやって渡ったのか?なぞっ!!(信号はわからないはずなのに)」とY君の姉。

成長するにつれ、体形も大きくなり腕力もつき、興味や関心が高くなり、行動も衝動的になって抑制が

効かなくなった時のことらしいのですが、家族のみならず、警察や近所など迷惑をかけたそうで散々だったようでした。

ただ、話を聞いていて、私はY君自身がとても自由に生き、楽しそうだったこと、

また家族は波乱万丈ながら毎日懸命に過ごしたこと、

生活のすべてがY君中心に回り不自由そうに傍からは見えてもY君家族が自由にしていたことが

亡くなったY君にしてみれば、それがもっともうれしかった事なのかもと思いました。

 

亡くなった日の朝、叔父は海に釣りに出かけていたそうで、

Y君の姉が「こんな時にお父さん、釣りにいくんだもん!」

「あのな、人は引き潮の時に死ぬっていうだろ?潮が満ちていたから、まだ大丈夫だと思っていたんさ!」

「・・・うん、まぁ、そうでないこともあるんだな、やっぱ迷信か!あっはは」と、あっけらかんに。

(きっと海を独りで見に行きたくなった・・)私には叔父の気持ちが透けてみえました。

 

「Y君は全力で生きたね」と聞けば、叔父は「我慢強かったよ、あいつは」

「いや、おじさんとこ、みんな強いし、全力だったね」と返すと、叔父は微笑みました。

私はそれまでは、『ほっとするね、ゆっくりしてね』と一家を労う思いを抱いていたのですが、

全くずれていて、恥ずかしく思いました。

「大変だったけど、楽しかった」そんなメッセージが十分すぎる程伝わってきたからでした。

あれから数日たって今も、私の心でうごめく、感慨や悲哀、そして人生ってなんだろう、

命ってなんだろう、幸せってなんだろうという問い。

外は今日も雨、ちょっと小寒く、ぽかりと空いた胸の穴によく沁みます。

大切なこと教えてくれたY君を想い薄雲を見上げています。

祝辞に込められたメッセージ

2019年4月24日17時19分

東京大学の入学式で上野千鶴子名誉教授が新入生に向けた祝辞が反響を呼んでいます。

(全文は載せきれませんので詳細は東京大学のホームページをご覧になってください)

上野氏は先ず、「ご入学おめでとうございます。あなたたちは激烈な競争を勝ち抜いてこの場に来ることができました。」と、

国内最高位の大学の選抜試験に合格、入学できた栄光を称賛しました。

そして昨年発覚した複数の大学の入試の不正に触れ、とりわけ女子学生に対する差別、

すなわち女子学生が合格しづらい実態があることを吐露しました。

受験生の偏差値が、むしろ女子の方が男子より高いというデータが示すとおり、

成績の差でなく親を含む社会の女子への偏見を指摘しました。

東大女子の合コンで「キミ、どこの大学?」と聞かれて躊躇する話。

東大女子が入れず、他大学女子が入れるサークルが東大内にもある話。

社会に出ればもっとあからさまな性差別が横行していると説きました。

上野氏自身、四半世紀前に東大に赴任し、女性学のパイオニアとして、のちにジェンダー研究と呼ばれ、

女性の立場について大きな風穴を開けた方です。

「あなたたちは頑張れば報われると思ってここまできたはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、

頑張っても報われない社会があなたたちを待っています。」と。さらに続けて、

「あなたたちが頑張ったら報われると思えるは周囲が励まし、背を押したからこそ。

あなたたちの頑張りを、恵まれた能力を、恵まれない人々を助けるために使ってください。」

「そして強がらず、自分の弱さを認め支えあって生きてください。」「弱者は弱者のままで」と呼びかけました。

変化や多様性に拓かれた東大に入学した学生に、特に女子学生にエールを送り、大きな期待を込めたこのスピーチは、

多くの一般女性たちにも響き渡ったようです。

今日本は少子高齢化が、就労人口減少、ひいては社会保障制度の疲弊にと危うくなっています。

これらの問題の解決の糸口はまさに「女性」です。女性が単に勤労者としての平等だけでなく

女性が「女性としての幸福」すなわち安心して子供を育むことのできる社会の構築が急務と感じます。

私たちも産婦人科・小児科医療に携わる者として、直接的な関心を持っています。

山積した問題の解消にはまだ時間がかかるかもしれませんが、東大の学生のみならず、

多くの共感の輪が広がっていったならば、社会も大きく変わるものと信じます。

旬の野菜を食べましょう

2019年3月12日11時06分

3月になり、ずいぶん暖かくなりました。

スーパーの野菜売り場を覗くと、ゆるく巻いた春キャベツや菜の花の葉物、

ふきのとうなどの山草、季節はもう少し後になりそうですが、タケノコと

春は地面から出てくるエネルギッシュな野菜が多いものです。

寒い冬の間、地中で養分を蓄え、暖かくなると勢いよくその姿を現します。

そんな旬な野菜類を食卓で季節の移ろいを感じながら頂きますが、

春の野菜はいささか苦くもあり野菜本来の味の濃いものが多いものです。

一説によりますと、春は植物だけでなく虫や動物たちも活動し始めます。

彼らの食する植物は自らの生体を守らなくてはいけません。

そのため、苦み成分の植物アルカロイドが他の動物たちの食害から守っているのだそうです。

一方、植物アルカロイドは、腎機能を高め、新陳代謝を促します。

また苦みの刺激が消化を助けたり、生体の覚醒のために働きます。

また、春野菜にはカリウムが多いのが特徴で、ヒトの場合、冬場に保存食など塩分の多い食品で

ナトリウムが過剰傾向にあったのを是正してくれたりします。

豊富な食物繊維は便通を促し、菜の花などに至っては、肝機能を高める効果のものもあり、

まさに春野菜は「デトックス効果」が期待でき、冬の間、寒さに耐えた身体をリフレッシュさせてくれます。

動物たちはそれを本能的に知り得てなのか、新しいライフサイクルを回復させています。

人間の世界においてもこの時期は就職や入学、会社では人事異動など気分の面で期待や不安の多いことでしょうが、

しっかりと「旬」の野菜を食べて、体の中からもリセット・リフレッシュしてみてはいかがでしょう。

2月4日 風疹ゼロの日

2019年1月18日09時39分

2019年が幕開けました。本年もどうぞよろしくお願いします。

国立感染症研究所の発表によりますと、昨年2018年の風疹患者累積報告数は2917人だったそうです。

この数は2008年の全数届出数開始以降としては、2013年についで2番目に多く、2017年1年間(93人)の31倍だったそうです。

2018年第1週~52週までに先天性風疹症候群の報告はいまのところないとされていますが、

過去2012年に2386人、2013年に14344人と風疹の大流行時には先天性風疹症候群が45例確認されました。

先天性風疹症候群とは妊婦とくに妊娠初期に風疹にかかると胎児が風疹ウイルスに感染することがあり、

先天的に障害をもって生まれてくる可能性があります。

この事態を受けて国は平成26年に「風疹に関する特定感染症予防指針」告示し、

「早期に先天性風疹症候群の発生をなくすとともに平成32年度までに風疹の排除を達成する」を目標としました。

風疹の流行は過去の風疹ワクチン接種制度の変遷で説明がつき、とりわけ30代から50代の男性に風疹ウイルスに

対する免疫をもたない感受性者が残されたままです。

妊婦への感染を防止するには、妊娠出産年齢の女性および妊婦の周囲の感受性者を減らす必要があります。

国は昨年、2019年~2021年度末の約3年間にかけて、これまで定期接種を受けることの機会がなかった

昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性(39~56歳)を対象に風疹の抗体検査を実施したうえで

定期接種することを発表しました。

また、業を煮やした、漫画『コウノドリ』を出版する講談社は昨年ウェブサイト上で

風疹エピソード回の緊急無料公開(10月、追加12月)「コウノドリ4巻中」をしました。

劇中、主人公の鴻鳥さくらは先天性風疹症候群を

「とても、悔しいことです。阻止できたはずの障害ですから・・」と語っています。

今後、定期接種の実施動向に注意を払いながら、対象の男性は未婚・既婚問わず、周囲の女性のために

積極的な接種を心よりお願いします。

 

今年の漢字に寄せて

2018年12月21日18時55分

十二月になったというのに今年は暖かく冬らしくないと話していたのがうそのようです。

キリリと肌を刺すような冷たい空気が、「ああっ、冬ってこうだった」と

やっと寒くなってきたこと、思い出してしまいました。

そのためでしょうか、急に寒くなって、気づけばもうわずか、あっという間に今年も終わりそうです。

先日、今年の漢字が日本漢字能力検定協会から発表されました。

『災』 やっぱりと納得する心にはどこか虚しさも感じます。

大きな地震もありました。6月18日には大阪北部地震(震度6弱)9月6日には北海道胆振東部地震(震度7)

そして西日本の豪雨災害、大雨特別警報は過去最高の11府県に出ました。

さらに40度超えの連日猛暑は災害級と気象庁が認め、台風は連日発生し列島を襲いました。

特に21号24号は「非常に強い」勢力で上陸し、列島各地はとくに強風、高潮の被害は甚大でした。

当院はその立地から、災害の中でも、津波や台風等による大雨による水害が心配です。

とくに台風21号は接近が9月4日の午後とまだ職員も多く勤務していましたので、厳戒体制で備えていました。

3時ごろになりますと雨風が急に激しくなり窓ガラスは揺れ出し隙間から雨が吹き込み、

正面玄関自動ドアは風や舞いあがる木の葉などを感知し、もはや閉まらない状態になってました。

激しい風の音やしなり折れそうな樹木や看板を目にし自然の脅威に怖くなりました。

ピークを過ぎた5時ごろには陽が射し、明るくなった外は大量木の枝や葉、どこから飛んできたのか、

割れたポリバケツが路上に散乱していました。当院は屋上のフェンスとカーポートの屋根の破損の被害がありました。

その後に来た24号は進路や規模が伊勢湾台風並みとされ満潮時間にも重なることより高潮警報も出ました。

結果的には大事には至ることはありませんでしたが、当時まだ生まれてはいない私であっても、

語り継がれる伊勢湾台風の話から、その再来か!と身構えていました。

昨今の異常気象や頻発する大地震の災害は避けることはできません。

被災地各地の被災者の姿を目にするたび、どんな状況にあっても希望を見失わないこと、人の強さを思い知らされます。

来年は穏やかな年でありますように。

NEWリーダー

2018年11月6日11時39分

このほど、野崎クリニックでは、看護師長が交代しました。

小さな組織のささやかな人事ですが、私たち同じ職場の者たちにおいては大変大きなニュースです。

何が大きいかと、問われても実はうまく言い表せないのですが、職員にとっては、大きな期待や一方では緊張感もあり、

よく春先に新人を迎えた時のような新鮮な感すらあります。

かの、新師長さん、では他から異動してきたのかというと全くそうでなく、

野崎クリニックにずっと長く勤めている、超ベテランの方です。

どの部署の人も、知らない人はいない、存在感のある方で、人事が発表されるとエールの声が沸き起こっていました。

唯一本人さんだけは、戸惑いやもろもろの不安などがよぎってか終始遠慮がちでした。

最終的には、「よろしくお願いします」快諾され、職員一同が改めて一つの線に立った気がしました。

看護師長さん、規模の大小はあれ、どの病院・クリニックにもいらっしゃると思います。

いろいろ責任あるお仕事も多く、御苦労が多いというイメージもあります。

当院では、まずは「職員の代表?」「お母さん?」といった格かもしれません。

すでに、新師長さんの周囲にはスタッフが常に集まっており、相談や報告を受けている姿をよく見ます。

また、今ではいろんな部署へも、はにかみながらも顔を出していかれます。

明らかに空気が変わった、そんな気がします。

変わることに、抵抗や拒絶することもよくある話ですが、変わってみて、何かが動けば、

きっと新しい未来も拓けてくるものと信じています。

本来ならば、この紙面にでも、新師長からの御挨拶があってもいいのではと、思っていたのですが、

多くの業務の引き継ぎに余念がないことを理由にここは甘えさせていただき、

あえて、スタッフ側から見る新師長を紹介させていただきました。

大坂なおみ選手 ~雑草のよう~

2018年9月19日18時27分

テニス全米オープンで大坂なおみ選手が優勝、四大大会のシングルを日本勢で初めて制するという快挙をあげました。

大坂なおみ選手、例えは失礼かもしれませんが、雑草のよう。

テニスの手ほどきを受けたのは実の父、でもテニスは未経験、父子で切磋琢磨し、

古くから君臨した王者、セリーナ・ウィリアムズに勝利したいとずっと夢を追ってきました。

いつしか、身長180cmの恵まれた体から放つ、強烈なサーブを最大の武器として備えるまでになっていました。

ただ、精神面で不安視する声が多くあり、これまでの試合中でもしばしば、泣きだすなど心の乱れを表すことがありました。

重圧や不安の中では、二十歳とまだ若い天真爛漫な一人の女の子としては極めて普通の感情であるし、

勝ちたい負けず嫌いな性分もまた素直だったのでしょう。

そんな彼女の心に、昨年12月からコーチについたサーシャ・バイン氏は正に彼女の視線にまで下りて寄り添い、

逆境に立った時こそ自分を信じて我慢することの大切さを粘り強く教え続けたのでした。雑草のごとくと説いたかは不明ですが。

試合中に起きたセリーナ選手のアクシデントの際にも、自分のプレーをすることのみに意識を集中したといいます。

決勝という大舞台、多くの観客の期待が自分でないというアウェイ、その観客たちのブーイングの異様な雰囲気、

しかもトラブルの渦中は目標にしてきたあこがれの人、動揺しないはずがないし、普通の人は心を取り乱すところでしょう。

大坂選手の精神力の成長と表彰台でのセリーナ選手に対する謙虚な謝意は見る者みな心が洗われる気がしました。

そんな大坂なおみ選手が先日、凱旋しました。あまりものの出迎えの熱狂ぶりに戸惑うところにあどけなさを感じました。

「おおさか」といえば、6月の直下型の大阪北部地震、そして先回の台風21号と大きな被害に見舞われました。

日本の元気の素、「大阪」がすこし凹んでいたところに、希望と歓喜を与えてくれました。

また、北海道にも縁があり、根室のおじいさまはメディアでもよく出てこられ、人気者になっています。

逆境にも負けない雑草魂、大坂なおみフィーバーは日本中の希望のともしびとなっています。

災害が身近に

2018年8月8日15時44分

平成30年7月豪雨災害において被災・被害に見舞われた方々に心よりお見舞い申し上げます

 

「大当郎の風」と初めて聞いた方は、このあいだの台風で何かあったの?

とお思いになる方もおられるのでは。

それくらい最近の気象には、気を煩い過敏にもなってしまってしまいます。

本コラムは気象ネタではありませんが、今回はコレでいきます!

今年は梅雨が例年より早く開けた途端に、列島はいきなり猛暑に見舞われました。

昨冬が非常に寒い冬だったため、今夏は猛暑になるとは言われてはいましたが、的中し妙に納得しています。

けれども今年は暑さが違う!ワールドカップが終わった後、夜はただ暑くて寝苦しいだけになってしまいました。

今では、熱中症対策に「寝ている間もエアコンをつけて!」とニュース番組が呼びかけている始末。

そんな中で西日本中心とするあの集中豪雨がありました。平成以来最悪の豪雨被害でした。

停滞した前線に南から湿った空気が大量に流れ込み積乱雲が峰のように連なる『線状降水帯』が発生、

局所的に雨が降り、多いところでは降り始めからの雨量が1800mmに達し、大量の水が流れる場を失う

『バックウォーター現象』で川が氾濫、低地は瞬く間に濁流にのみこまれました。命からがらに屋根にあがり

救助を求めている映像に我が目を疑いました。

ようやく水が引いても停電、断水そして灼熱の暑さの中、大量の土砂に埋まった家財道具の後片付けを

余儀なくされている住民の姿は辛すぎる上、次は我が身かもしれないと思うと逃避本能からか報道を

直視できなくなってしまいました。

あそこまでの想定外、甚大な被害になると、何を備えていたら良かった(助かった)のだろうか?

自分たちの地域はどう備えたらいいのだろうか? 分からなくなってきました。

追い打ちをかけるように、台風12号が襲来、前例のない異例の方角からこの東海地方に向かってきました。

あの豪雨被害が再び、今度は我が身か!と恐怖心で夜も眠れなかったのでした。

この台風、また聞きなれない『寒冷渦』に引き寄せられるようにルートをたどり、見たことない進路予想図は不気味でした。

自然災害と言えば、「南海トラフ地震」その備えに注力していましたが、最近の気象は台風でもない、

普通の気象が度を超し、大雨を降らす、異例がもはや通例とも揶揄するほど、災害のリスクが増えてきたみたいです。

これまでの常識や安心は改め、防ぐより減らす、減災の意識へと変えていかなければいけないのかもしれません。

18歳にして

2018年6月25日16時12分

先週13日の参院本会議で、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が可決、成立しました。

「大人」の定義が変わることになるため、社会生活にも大きな影響を及ぼしそうですが、この法律上の定義と

これまでの慣行や風潮のようなものとのギャップに戸惑いそうです。

 

私の息子はまだ18歳にはなりませんが、18歳になれば、改正民法では結婚が「親の同意なく」できるようになります。

いままでは結婚はできても親の同意が必要で、親の戸籍を離れて夫婦となるというのになんだか、自立しきれない、

親にとっても子にとっても府に落ちない感がします。実際は若いカップルに子供ができて、やむなく結婚を承諾するといった

ケースも多いことでしょうから仕方ないのかもしれません。

今度の改正で、女子も18歳となり、男女とも18歳になれば、本人らの意思だけで婚姻できるというのです。

例えば、仮に親に反対されたとしても。

 

つまり、この改正民法では20歳でなく、18歳から、自分に責任をもつこと、社会的にも自立をするんだよ、

と説諭しているのでしょう。

 

ただ年齢の引き下げ、と見える改訂ですが、いまひとつ気後れ感があるのは、私自身が18歳はまだ子供だと

思っているからでしょうか。私自身が18歳の頃は、やっとバイトも出来るし~自由に遊べるし~ という程度でしたから。

 

今後は教育要領の改訂の後に教育の現場でもしつけられることになるとは思いますが、やがては、18歳になる息子に、

その時、しっかりと自立意識をもってもらうために、本人はもちろん、親である私も、今から意識改革、

成長をしなければいけないと思っています。

男子禁制

2018年4月28日08時46分

大相撲の巡業先の市長さんが倒れ、救命のために土俵上に駆け上がった女性の方への物議の件、

以降さまざまな分野にまで波及してしまっているようですね。

さて、当院には実はその真逆ともいえる、男子禁制の部屋があります。

授乳室です。誤解のないよう以下にその理由を書きます。

産後のお母さん、特に初産のお母さんに対し助産師や栄養士さんらの指導を受けながら、赤ちゃんに授乳をするお部屋です。

明るく暖かい南向きの部屋で、特に室温は一定に、まだ、か弱い赤ちゃんのために清潔さと静けさが保たれています。

お母さんのために産後の疲れを癒すのと赤ちゃんとの穏やかなふれあいの間として、さまざまにお手伝いをさせて頂いております。

男子禁制とは明記しておりませんが、以上のような理由や奥様以外の女性が授乳にいらっしゃることもあり、

入室をご遠慮願っている次第です。

お父さんでもあるのに大変失礼ですが、しばし母子だけの余韻の時間をお許し下さい。

そういえば、男性にも乳首があるというのに、不思議なものですね。

もしかしたら、大古の昔の人間は男性も授乳していたのかもしれません(笑)

男性も育児に直後から関わり“禁制”など全く関係のない話だったのかもしれませんね。

 

自分と未来は変えられる

2018年3月26日17時47分

先日、とある施設のトイレに入ったときのこと。

用を済ませ、手を洗おうと洗面台に立つと、鏡の脇にこう書かれていました。

「他人と過去は変えられない、自分と未来は変えられる」

それは鏡の大きさと同じくらいの白いアクリル板に達筆な直筆で書かれており、語呂もよく、

場所も意外だったので、印象に強く残っていました。

その時は急いでいて、気に留めるはずもなかったのですが、なにせ鏡の横、自分の顔を見ながら

この標語を見たため(自ずと目に入る)か、以来気になってしまいました。

ハンカチで手を拭きつつ「自分は変えられる・・・。」か?

この施設、実は農協。たしかに年配の方の多い市場ですから誰かが寄進されたものなのでしょう。

安い産直野菜の買い物に寄った次第なのですが、なんか御利益を頂戴したかのような不思議な気分でした。

 

それからというと、この言葉を噛みしめるほどに納得感と希望を持つ大切さを感じることが出き、

せわしさの中に埋もれていた余裕を少し取り戻した感がありました。

ただこれも気持ちの転換が図れたことにすぎず、まずは行動することへの決断や勇気を称えているのだと思います。

 

しかし、変わろうとするためにはエネルギーが、気持ちのモチベーションが、目標や信念が必要です。

さらに私はタイミングもまた必要と思います。

まずは行動となれば、年度変わりの今がまさにその時です。学校、職場では新入生、新社会人を迎え、

何かフレッシュな空気のこの時に、自分も「変わってみよう」と一念発起してみるのもいいかと思います。

まずは始めてしまえば、後からもろもろがついてくるかもしれません。

あまり考えないで、なんでもいいので、いままで理由をつけてしなかったことなど、思い切って始めてみては。

かく言う私も、やっと、鏡の中の自分に「よぉっし!」と言えそうです。

期待の2018年

2018年1月26日18時55分

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

さて、いきなりですが、今年2018年の漢字を予想、当てたいと思います。

今年は、ずばり、「平」でしょう!あまりに気が早い話に読者の方々の呆れた表情が目に浮かんできます。

今年は隣の国、韓国での平昌オリンピック・パラリンピックが来月開幕。見どころはたくさんありますが、

私は以前にこの大当郎の風でも取り上げましたが、フィギュアスケートの宇野選手、羽生選手らの

躍動あふれる演技でしょうか。

メダルに関わらず精一杯挑んでほしいと楽しみにしています。

あと、スポーツ界といえば、ロサンゼルスエンゼルスに移籍した大谷翔平選手。

ご存知二刀流、投打とも完璧な日本の誇る大選手が満を期し、今年大リーグに挑み活躍に注目が集まります。

2桁勝利&2桁本塁打となれば野球の神様ベーブ・ルースがレッドソックス時代の1918年に13勝、11本塁打を記録して

以来の100年ぶりの快挙となります。こちらも本当に楽しみですね。

そして、加えて今年は平成最後の年(改元は2019年5月予定)

わずか、30年前、今では想像できないほどの好景気にあり、世間は豪華で派手かつ大雑把で、今から思えば

ずいぶん脇の甘い雰囲気もありました。最近はバブリーダンスなるものが流行り、80年代アイドルのヒット曲が

カラオケオリコンランキングの1位になるなど、今また若い人たちにうけています。

女芸人の平野ノラさんのアイテムの一つ、あの大きな黒いショルダー携帯電話、本当にありました。

でも高価で普通の人は持つことはありませんでしたけど。

そんな時代も急速に陰りだし、地価や株価の下落、企業の業績悪化による不良債権にて金融機関までが

破たんするような事態までありました。以来、緊縮ムードが漂い銀行は貸し渋り、企業はリストラを、

そして非正規労働者を雇用することに。

吉野家の牛丼は400円だったのが2001年280円になり、デフレ時代の象徴といわれるようになりました。

頼みの年金までもが“消えた年金”問題で国民、特に若い人の失望感は確固となり、安定した職に就けない若者は

結婚しても、生計をたてるのに十分な給与がなく、子供をもつことをためらうという忌々しきこととなりました。

平成が決して悪い事ばかりではありませんでしたが、一つの時代が終わり、次の時代を迎えるにあたって、

やはり社会を明るくしてくれるのは子供たちだと考えます。

今度の平昌、そして2020年の東京とスポーツが希望のきっかけとなって、来る時代には子供たちが夢も希望も

ちゃんともてる明るい平和な時代になってほしいと願わざるを得ません。

生まれたばかりの赤ちゃんをみると、見慣れた私たちもほっと心が穏やかに癒されます。

同時にその子の人生安泰であってほしいと親でなくとも願い、また何か決意めいたものを胸に抱きます。

不思議なものです、赤ちゃんは常に大人たちにメッセージを発しているかのようなのです。

ありがとうの反対語は

2017年11月29日16時13分

先回、「当たり前への感謝」と題して書いたところ、「当たり前って、『ありがとう』の反対語よね」との反響がありました。

宅配便の便利さで分かった当たり前のことに、感謝しようと意識していたところ、

ありがとうの反対は当たり前と、諭されて大いに納得してしまいました。

 

「ありがとう」は漢字で書くと「有難う」

「有難し(ありがたし)」有ることが難しい、めったにない、奇跡のような、といった意味でしょうか。

なので、奇跡の反対は「当然」とか「当たり前」の事ということになる、というわけです。

私たちは何の気に留めることもなく毎日を当たり前だと思って過ごしています。

 

毎日ごはんが食べられる、帰る家がある、愚痴を言える親がいる、友達がいる、寒くともスイッチ一つで温かくなる、

コンビニに行けば何でも買える、仕事があるから食べていける。

考えたらキリがない、好きな人といられる事、今日も朝を迎えられて、今日も生かされている事を。

そうしたことが数えきれないくらいの人の徳や努力、また汗や犠牲の上にあると考えたら、ひとときも無駄にできないと

思ってしまいました。

 

家庭、職場、どんな組織にも、役割や担当があって、それぞれが与えられた仕事を果たすだけに見えても

全体としてうまく、円滑にいくことをよく実感します。

お互いが全体の一部であることを意識し協調しあう時、組織として大きな成果をあげたりします。

よくスポーツなどにみる、まさにチームワークの妙技のごとくに。

お互いの役割や働きを尊厳しつつ補完しあう動きをしたなら、その成果を共有する喜びにもなります。

 

今年もあと1カ月あまりとなりました。

年の瀬で忙しくなってはきますが、職場のスタッフだけにでなく、家族にも感謝しながら、

持ち前のチームワークで乗り切っていきたいと思います。

公衆電話の日(9月11日)

2017年9月25日16時26分

1900年9月11日 街頭に置かれる日本初の公衆電話が東京の新橋と上野駅構内に設置されたそうです。

東京オリンピック(前回の)は知りませんが、大阪万博は知っている、私のような世代においては、

今のように便利なケータイのなかった時代の公衆電話にかかわる思い出は、おかしく笑えるくらい懐かしい。

当時、近くの駄菓子屋の店先に赤い公衆電話があったのですが、子供のころは使うことはありませんでした。

掛けるとすれば、家の母親へか、友達の家くらい。まだ小さなコミュニティ、相手も少なかった。

そもそもその範囲なら、直接行くか、駄菓子屋のおばちゃんが伝言してくれていた。ローテクだが、

こちらの事情や表情を汲み取って、うま~く言ってくれるのでいろいろ(?)重宝したものでした。

中学生くらいになると、家の電話を使えない深~い事情も出てきて、あの公衆電話は使いたいが

さすがに使えませんでした。昼間なら、近所の子供や、鼻たれ、たれ込み名人の弟もくる。

店の奥には、表情を読むことのできる、強者もいる。さらに夕方6時になったら店が閉まり、

公衆電話は片付けられ、結局、自転車で行かないといけない、村はずれの公衆電話まで行くのでした。

ガラスに囲まれたボックス内は雑音も少なく、適度の囲まれ間は落ち着いて話が弾みました。

ですが、特に夏の西日の暑さと蚊がまとわりつくあの不快感は忘れられません。時々、どうも同様な

事情なのでしょうか、通学自転車を降りた学生が、やや遠巻きにしてこっちを見て、電話が終わるのを

待っていることもありました。あの村はずれの公衆電話の受話器にはいろんな汗が染みていたと思います。

「3分10円」と時間の価値を学んだのも公衆電話でした。けれど深い事情の話は見通しが立たないので

とりあえず、目いっぱいの10円を持って出ました。両替は近所の駄菓子屋で・・・

10円でつなぎ続けるか、100円投入でじっくりいくか、勝手な葛藤をしつつ、

100円ですぐ終話したことも。結局、苦い思い出には“損”も多かったかもしれません。青春でした。

さて、当院の公衆電話、このケータイ100%の時代にあっても廃止しておりません。

かつては玄関脇にありましたが、3階談話室前に移動しました。もはやお使いになる方は少ないだろうと

推測しますが、今度は災害に強いツールとして活用しようと移設しました。

時代は変わっても大事な人と人とをつなげる電話、もしもの時の生の声は、安堵と安心感があります。

当たり前への感謝

2017年6月17日09時56分

ネット通販はとても便利である。先日も大手外資系通販で買い物をした。

ネット通販のいいところは家に居ながらにして、いつでも購入できることや

ちょっと珍しいもの、特殊なものなど専門店が近郊にないとき、検索で簡単に見つけられて

そして多くの商品が店舗を構えているところより価格が安いことである。

配送も早く翌日には自宅や会社に届き、コンビニを指定すれば24時間いつでも受け取れる。

もうこの魔法のような快適さ、便利さに、やみつきとなり、つい買い過ぎてしまいそうになるが

こうした便利さを下支えしているひとつが、配送業者である。

近年のネット通販の普及で取り扱い荷物が急増する中、多様なニーズへの対応やサービスを提供してきた

配送業者は、慢性的な人手不足とで過重労働になっていると報道で聞いた。

苦肉の策として、行き過ぎたサービスの見直しや配送料の改訂(値上げ)を実施し始めたとの事だが

よく利用する者としては理解しようと思う。

私はこれまで配送業者の不在票がポストに入っていると、ドライバーの携帯に直接電話をし

届けてもらっていた。「今、帰ってきた。なので、持って来て」と当たり前に再配達を依頼していた。

サービスの内と考えていたかもしれないが、客観的になってみれば随分と横着なものだと思う。

今回、やはり不在票が入っていた。つい、いつものようにドライバーに電話してしまったが

出なかったので、改心して営業所に連絡し、荷物を留め置きしてもらい、こちらから引き取りに

出向くことにした。

「それ、あなたの自己満足では?」とのご意見もありそうだが

改心の理由は、当たり前と思って感謝の気持ちを忘れてしまっていたなと感じたこと

また当たり前の裏には多くの人の努力や苦労があるものだと、気付かされると、家庭や職場のような

身近な人たちに、改めて感謝しないといけないと感じたから。

春の景色

2017年5月19日17時20分

五月の朝。早苗なびかす風は温かな陽の光がさしていても北よりでまだひんやりする。

ちょうどよい気温の中、長袖の木綿シャツを二度たくし上げ、素足にサンダルで、たんぽぽ、どくだみ草

よく見るが名を知らない草たちの野道を行けば、すこし湿った空気に青い匂いがする。

風が運んできた若葉の匂い。

「ゲッ、ゲゴ、ゲゴ」と姿は見えないが、蛙の輪唱。わずかに波打つ底まで澄んだ水面をのぞけば、

1センチ足らずのおたまじゃくしが元気よく泳いでいる。

でもまだ小さいためか、遠くに行かず近くをなんとなく群れている。

ふと、見上げれば何かが、羽ばたいては羽を止める緩急つけた飛び方はまさしくツバメ。

目も追えぬくらいの速さだったが近くの民家の小屋へと消えた。

蛙の声にかき消され気付かなかったが、空高いところにひばりもいた。

耳を澄ますと「チュッ、チュッ、チッチ」ツバメのヒナの声も聞こえてきた。

親ツバメは這いでてきた小さな虫をついばみ、ヒナたちに与えているのだろう。

古くからツバメは農耕の友として、家の守り神として、また子供を産み育てるおめでたい鳥として

愛されてきた。ヒナたちが巣立つまで人々の近くで見守られ、いつしか巣立った頃には安堵感の一方、

淋しさ伴い郷愁を誘う。

人の手で世話ができないだけにやきもきすることもあるのだが、

見守る側もまた嬉しい、なんだろう、まるで親のようだ。

あこがれの人

2017年4月21日08時46分

 さきごろ、行われたフィギュアスケートの世界選手権では羽生結弦選手が3年ぶりに王座を奪還。

SPで5位と出遅れたもののフリーではノーミスの完璧な演技を披露し世界最高得点をマークしました。

また、2位の宇野昌麿選手は3種類の4回転ジャンプ4本すべてを成功させました。

優勝した羽生選手とはわずか2.28点差と肉迫。宇野選手のレベルの高さに注目が注がれています。

その宇野選手はインタビューで「今回ベストの演技をしたうえで、やはり(羽生先輩には)

かなわなかった。ただ、目標であることには変わりはない。負けたくないという気持ちがある」と

ライバル心を露わにしたそうです。

幼いころから、あこがれの羽生先輩の背中を追いながらも、体格、筋力の発達は追いつけず

悶絶していましたが、19歳となり少年が青年となり鍛えられた肉体を備えた今は、

十分張り合えるようになりました。さらには大人の色気もまた帯びてきました。

フィギュア界には頼もしい次世代が控えています。

 さて、新年度になり、どこも新入社員を迎え、新人共育に余念がないことでしょう。

てっとり早くは先輩がするように真似させたり盗ませたりさせ、新人は目前の先輩を目標に

追いつこうと努力します。

一方、指導する先輩は正しく教える責任、また教える中でわかる自身の未熟さや不勉強、

プレッシャーや焦りも感じながらも共に励みます。常に努力し上を目指す姿は後輩に共感を

呼ぶことでしょうし、そうした向上心のある組織は一体感があるように思います。

選手同士が、大変仲の良い、日本のフィギュア界はそれが強く感じられます。

ちょうどこの原稿を書いているところに、浅田真央選手の引退のニュースが飛び込んできました。

ジュニア時代に、浅田選手を参考にしトリプルアクセルが跳べるようになった羽生選手は、談話で、

浅田選手のこと「ずっとあこがれの人」と特別な思いをあらわしたとのことです。

あなたにとって、あこがれの人、いますか?

その時に備えて

2017年3月22日10時34分

あの日から6年

東日本大震災は日本中の人々の心を、例えて言うなら胸に穴を開けたような

空虚感、無力感、はかなさを残してしまいました。

けれども、テレビ等で伺う被災者の方々の過酷なりにもたくましく生きんとされる姿には

むしろ私たちの側が勇気をもらい奮起させられます。

そんな私たちこの地方に住む者も迫りくる大地震に警戒しなければいけません。

南海トラフ大地震のことです。

今や職場や自治体、校区ごと各方面で災害訓練等盛んに行われているようです。

当院も定期的にさまざまな状況を想定して備えをしています。

しかし、あの震災を上回るかもしれない被害想定に訓練するほどにその困難さと

大きな不安が募るのです。

万一津波の襲来の危険のある場合には帰宅を制し上階へと避難していただきます。

お越しくださっている患者さまに

院内では避難誘導等に従っていただくこともそうですが、ぜひ日常より備えとして

地震の知識、被害想定、避難経路や情報の取り方、またご家族との非常時の安否確認のための

連絡方法などしっかり話しあっておいてください。

リボーン・リフレッシュ・リスタート!

2017年1月28日08時43分

今年最初の大当郎の風のテーマです。

このテーマ、今年当院が掲げるスローガンです。

直訳すると、『生まれ変わる・心機一転・再出発』という辺りでしょうか

人生には艱難辛苦や試練に翻弄され悩んだり迷ったりとコンパスが狂うこともあるものです。

しかし、人はそうした荒波のときこそ、実力が試され、また立ち止まり、

真に必要なもの、大事なものを見出すものだと思います。

経営もまた同じです。これまでにもいろんな事がありましたが、おかげさまで

開業から22年、地域の方に愛され、信頼されここまでまいりました。

 

開業当時生まれた女の子が今は妊婦さんとなり、間近の出産を心待ちにされておられます。

二代にわたる親子の話には喜びや感慨深いものを感じます。また改めて社会的責任も

感じずにはいられません。

ちょうど一つの時代が巡り、新しい時代を迎えたかに思うこの年頭に、

スローガンのごとく新たな決意と志をもって、ちょうど帆船がどんな風でも進むように、

真白な帆を高くあげ新たな出航をしたいと思います。

児童書「もしも地球がひとつのリンゴだったら」より

2016年10月11日17時56分

もしも45億年の地球の歴史を1年間に縮めたら・・・

1月1日地球が誕生

2月中旬ごろ月が現われる

2月の3週目陸と海と大気ができる。陸は分かれていくつもの大陸になる

3月の3週目海に最初の生命が生まれる

6月の中旬ごろにかけて海に藻類が誕生して光合成で大気中に酸素を放出し始める

6月末最初の氷河期が始まる

11月初旬べつの氷河期がおこる。小さな魚など高度な生命体が現われ始める

11月の終わりから12月の中旬にかけて新たにさまざまな生物が進化して陸に最初の生物が現われる

12月31日になってようやく人類登場

もしも35億年の生命の歴史を1時間に縮めると・・・

バクテリアのような単細胞生物が現われるのは最初の1秒

魚は51分10秒、両生類は54分10秒に登場

恐竜は56分に現われて、その3分後に絶滅

哺乳類は56分25秒に登場

初期の鳥が現われるのは58分

人類のもっとも初期の祖先は59分56秒にようやく登場

人類の直接の祖先、現生人類が現われるのは59分59秒8になってから

もしもあなたの人生が12枚に切ったピザだとしたら・・・

4枚は学校や仕事場で過ごす時間

4枚は眠る準備をする時間と寝ている時間

1枚は買い物や家の手伝いなどで使う時間

1枚は通学や通勤、旅行などの移動時間

1枚は食事の準備や食べている時間

のこりの1枚はスポーツやボランティア活動やレジャー、レクリエーションの時間

 

本書は大きなものを身近なものさしに縮尺して分かりやすく解説した児童書ではあるが、

読み手によっては広く深い意味を想起させる。

大自然に対しての畏敬、人類の傲慢さとか。自らに問うのなら、日々のわずらい事の小事たることを。

悠久なる時間の中では、一瞬に過ぎない一生をどう生きるの。昨日までの自分は何か遺してこれただろうか。

さて、明日はどう過ごそうか。十三夜の月に尋ねてみたいものだ。

奇跡の7分間

2016年9月17日13時14分

JRの東京駅で新幹線の清掃作業を終え、一列に並び乗客に一礼するテッセイ(JR東日本テクノハート)の

従業員らの姿を現地でまたはメディアなどでご覧になったことがあることでしょう。

「奇跡の7分間」と絶賛され、折り返し運転までの乗客の乗降時間を除く7分間に清掃員はテーブルや床、トイレの清掃、

忘れ物確認、座席の方向転換などの作業を終える。そのテキパキとする姿、また乗客へのこまやかなサービスなど

話題になっています。

 

実は、同社は以前から清掃作業を担っていましたが、苦情も多く、きつい仕事のため離職率も高く、

従業員のモチベーションも上がらず、問題点を多く抱えていました。

それを立て直したのはJR東日本から経営企画部長として送り込まれた矢部さん(69)。畑違いの部署からの着任後、

自信を喪失していた現場に活気とやる気を取り戻すべく「新幹線劇場」と称し職場の雰囲気を一新することを始めました。

従業員の声に耳を傾け、休憩所の環境を良くしたり、制服を変えたり、幹部登用の道を拓くなど

積極的に取り組みました。

しかし、もっとも従業員の意識を覚ましたのは、ひとりひとりに語って回った、

「皆さんは清掃のおばさんではない。日本が世界に誇る新幹線を掃除という面から支える技術スタッフなんだ!」

本気と情熱のこもった矢部さんの強い意志に、従業員はだんだんと目が輝きはじめ自分たちから積極的に

掃除道具について提案するなど、誇りをもって清掃業務にあたるようになったそうです。

矢部さん自身、親会社からの出向、「どうせ、行くからにはいい会社にしたい」と、悔しさを強い信念にかえて

自分も変わる決意と覚悟で臨んだのでした。

矢部さんの心境を悟ったかどうかは不明ですが、矢部さんを信じ、変わることに勇気をもった従業員も

また偉大だと思います。

 

今では世界の次期ビジネスリーダーが通う米ハーバード大経営大学院経営学の講義で、なぜここのスタッフは

いきいきと仕事をしているのか、いかに従業員にやりがいを感じてもらうかをテーマに教材として学ばれています。

みなさんも、秋の行楽シーズンに新幹線に乗る機会がありましたら、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 

参考書籍:新幹線お掃除の天使たち 遠藤 功 あさ出版

上記図書に詳しく描かれています。

患者さんと病院を支えるスタッフ Vol.2

2016年6月21日16時17分

自然分娩で初産婦さんの場合、出産まで長い方では1日かかるなどと言われています。

詳しいお産までの進行については助産師に説明を委ねるとして、どの妊産婦さんも

赤ちゃんとの対面の時までは、陣痛の痛みに耐えながら、待ち続けなければいけません。

でも、けっして独りでなくって、助産師や医師、ときにケアセラピストが寄り添い、

そしてなにより、ご家族がその瞬間までそばに居て一緒に耐え忍んでくれています。

 

そして、私どもの厨房スタッフも、キッチンでその知らせを心待ちにしている一人です。

まさに、いつお産になるとも分からない状況にあっては、食事の準備は柔軟に対応します。

できるだけ出来立ての温かい食事を召しあがって頂くために、お産の進捗は随時看護師から内線で連絡が入ってきます。

「産まれたって!」「さてっ!」と、短く気合と、パタパタと足音に、「キーン」「コンッ」と金物が鳴り、

一瞬にして緊張した空気になりますが、しかし、スタッフの表情はいたって穏やかで、

鍋を見つめるまなざしはどこか誇らしげに見えたりします。

厨房スタッフにとって、最高のお褒めの言葉は「おいしい」の、ただ一つだと言います。

おいしく召し上がって頂くために、できる事、全部やる。

長時間に渡るお産で、体力も消耗してへとへとの疲れた身体も、今度は赤ちゃんのために

早く回復させてあげないといけません。

温かい食事は心癒され、ほっとして、優しい気分になれます。

栄養面も考えていますから、しっかりと召し上がって早く元気になってほしいと、キッチンからいつも願っています。

配膳にお部屋に伺う、お姉さんも、ちょっとシャイなコックさんもみな気持ちは同じです。

ちょっと平均年齢が高い(!?)かな、でもとても元気で陽気なチームです。

患者さまと病院を支えるスタッフ

2016年5月20日18時52分

 

野崎クリニックには、さまざまな職種のスタッフがいます。

いわゆる病院¹⁾ですから、医師はもちろんのこと、看護師ら医療スタッフがいます。

産婦人科、小児科ということで、産婦人科医、助産師、小児科医、また手術や無痛分娩に欠かせない麻酔科医、

不妊治療の部門では胚培養士、不妊カウンセラーが、他にも臨床検査技師、薬剤師など。

専門職種が連携しながら患者さんのケアにあたらせていただいています。

しかし、院内には患者さんやスタッフを支える重要な職種のスタッフが多くいます。

お産の際や産後に患者さんに寄り添うエステのスタッフ、患者さんにお食事を提供する厨房スタッフ、

備品や器具の管理また入退院時のお手伝いをするクラークスタッフ、患者さんの介助などマルチな看護助手、

ご案内・受付、会計を行う事務スタッフ、院内の環境整備や掃除をするクリーンスタッフ、

職員や患者さんのお子様を預かる託児の保育スタッフ、また外部からではありますが、

授乳指導のために栄養士、ヨガやエアロビクスの先生も招いています。

 

こうしてみると、本当に多くのいろいろなスタッフが毎日患者さんや病院の維持のために働いていることが分かります。

どのスタッフも欠くことのできない大事な役割があり、一部を担うに過ぎないかもしれませんけれど、

それぞれの職種への礎(いしずえ)となっています。

とりわけ、非医療系スタッフは直接患者さん方に接する機会も少なく地味な立場なのかもしれませんが、

それぞれが患者さん方のこと、気遣いながら仕事をしています。

例えばクリーンスタッフ。病室やトイレの掃除が仕事と思われがちですが、キレイを通じて快適な気分、やすらぎを提供する、

ココロのクリーナーさんなのです。

小さな気遣いも忘れません、どうしても物音のでるお掃除、患者さんがお休みになっている場合はあえて遠慮することも。

お部屋の小さな一輪挿しは患者さんお一人ごとへのメッセージ、お気づきになったらお花を愛でてあげてください。

クリーンスタッフは医師や看護師らとは違い、どこか生活感漂う優しい女性ばかりです。

なんでもかまいません、お気づきのこと、または心配なこと不安なこと、よろしかったらお気軽に声をかけてください。

 

¹⁾「病院」;医療法では「20床以上の入院施設」を指すもので、当院は「19床以下」の「クリニック」

本コラムは一般の方向けに解釈しやすいよう通称的に用いました。

~大当郎の風とは~

2015年6月30日11時12分

 当院スタッフによる、ちょっとした出来事や日頃の感じていることなどを載せています。

 よかったら、お気軽に覗いてみてくださいね♪

 

 清々しいこの時期「大当郎の風」は、この季節の水を張った水田撫でる爽やかな風をイメージして名付けました。

 水田は母なるもの、苗が小さな生命の源とすれば、田植えで生命が結ばれて、か細い苗は栄養を得ようとしっかり

 根を張ります。そんな植えられたばかりの早苗をやさしくそよぐ風のようでありたい、そんな想いが

 込められています。

 

 私たちは頑張る小さな生命を応援する仕事であることと、お誕生の日のご家族のお喜びに報われとやりがいを感じます。

 ご出産後、退院される時、玄関前の当院の看板を背景にお子様を抱いて写真を撮るご夫婦がいらっしゃいます。

 外でのことなのでスタッフの者もこの事を知らなかったのですが、出入りするある納入業者さんから聞きました。

 『時々見かけますよ♪微笑ましいですね。』と。

 

 今日も爽やかな風が吹いています。

 両親に抱かれた赤ちゃんの頬をそっと撫でるように吹いています。

 ちょっぴり不安そうな若いお父さんお母さんには、背中を押す様に吹き付けます。

 大きくなったかな。あの赤ちゃんのこと、風の便りで聞けたらいいな(^^♪

 

 

 

 

 

 

 

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